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オントロジーエディタ Protégé を使ってみる

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本記事では、デスクトップ版の Protégé のセットアップと、オントロジーの可視化、推論などの使い方を簡単に見ていきます。 【目次】 [1]はじめに [2]Protégé Desktop のセットアップ (1)Ubuntu でのインストール手順 (2)起動確認 (3)起動用ショートカットの作成 [3]オントロジーの可視化ツール (1)OWLViz (2)OntoGraf (3)ProtégéVOWL [4]推論:Reasoner (1)推論の実行 (2)Pellet の利用 [5]その他 (1)Automatic Update の設定 (2)オートコンプリートの利用 (3)エンティティのレンダリング設定 (4)メモリ設定(2022/7/31追記) [1]はじめに Protégé はスタンフォード大学で開発されているオープンソースのオントロジーエディタです。 Protégé https://protege.stanford.edu/ Welcome to the Protégé wiki! https://protegewiki.stanford.edu/wiki/Main_Page Protégé Project (GitHub) https://github.com/protegeproject/ Protégé を使えば、Web オントロジー言語である OWL(Web Ontology Language)を対話的かつ視覚的に扱うことができ、HermiT や Pellet などの推論も利用できます。 Protégé は大きくWeb版とデスクトップ版がありますが、本記事ではデスクトップ版を見ていきます。 デスクトップ版には Web版のようなコラボレーション機能はありませんが、オントロジーエディタとしての機能面はWeb版より充実していると思います。 記事『 Pythonでオントロジー指向プログラミング(Ontologies with Python: Programming OWL 2.0 Ontologies with Python and Owlready2) 』で紹介した本では、Owlready2 の説明の前にデスクトップ版 Protégé を使ってオントロジーを作成するところから始まります。 Protégé を使わず OWL を

Owlready2 を Colaboratory と Ubuntu で利用する

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本記事では、Owlready2 をお手軽に利用できる Google Colaboratory 環境と、アプリ開発での利用を想定したローカルマシン環境(Ubntu 20.04 LTS)で利用するための手順を見ていきます。 【目次】 [1]はじめに [2]Google Colaboratory で使ってみる (参考)Cython [3]Ubuntu 上に開発/実行環境を作る (1)Python の基本的なコンポーネントのインストール (2)Java のインストール (3)Python 仮想環境(venv)のインストール (4)venv 仮想環境の作成と有効化 (参考)VSCode での venv 環境の確認 (5)venv 仮想環境に Owlready2 をインストール (補足1)error: invalid command 'bdist_wheel' (補足2)Cython パッケージをインストールしない(できない)場合 [4]People Ontology を使って推論動作を確認してみる [1]はじめに 記事『 Pythonでオントロジー指向プログラミング(Ontologies with Python: Programming OWL 2.0 Ontologies with Python and Owlready2) 』で、Owlready2 を紹介しました。 Welcome to Owlready2’s documentation! https://owlready2.readthedocs.io/en/latest/ Owlready2 (Github) https://github.com/pwin/owlready2 Owlready2 を利用すると、OWL(Web Ontology Language)をはじめとするセマンティックウェブ系の技術を手軽に扱えるだけでなく、Python で活発に開発されているモダンなツール/ライブラリとの連携も可能になると思います。 加えて、一般的なアプリ開発においてもセマンティックウェブ系の技術を利用する敷居を下げてくれるものだと思っています。 そこで本記事では、Owlready2 をお手軽に利用できる Google Colaboratory 環境と、アプリ開発での利用を想定したローカ